座右の銘は、腹八分目

すいぶん昔のことだが、息子のKenと妻はヌイグルミと一緒に遊んでいた。
妻いわく「僕の座右の銘は、腹八分目です。Kenちゃんの座右の銘は?」
Ken「座右の銘って何?
その時、カミサンが持っていたぬいぐるみは、あろうことか「みみすけ」
Kenちゃんそのことを覚えていて、いろいろ話していたが、
いつのまにか、パパが「みみすけ」と呼ばれていることと
ぬいぐるみの「みみすけ」ごっちゃになったらしい。

ある日、妻の実家の母にこう言ったらしい。

「パパの座右の銘は腹八分目だって」

えっ??

実家の母、それを聞いて妻に話したところ、妻は大受け。
さらに、「なんと言っときましょう」ととぼけている。

私の座右の銘などその時あるはずもなく、
その時、テレビで出ていたボランティアの人のセリフをそのまま引用した。
(まだ私がボランティアをする前だった気がする)

ボランティアの方は
「子供 叱るな、来た道だから。大人笑うな、ゆく道だから」
私は、この大人、大人と一口に言うところにやさしさを感じるのです、
そういっていらっしゃった。

ふと、最近そんなことが念頭に浮かんで、ちょっと調べてみた。

どうやら、「大人笑うな」の部分は「年寄り」と言っているところが
多いようだ。
元は、浄土真宗の妙好人(偉いお坊さんと言う意味のようだ)
が書いた読み人知らずの文らしい。

つづきもあるが、やっぱり私は「大人笑うな」のほうがしっくりくる。

以下に変えた全文を載せておこう。
座右の銘にするにはおこがましいが、こう思いながら日々過ごしたいものだ。

本日、Ken 入学式。いろいろな始まりの年でもある。
いつかKenも、こんなことをつぶやくオヤジになるのだろうか。

君には君の未来がある。
そしてその未来が多くの人に祝福され、幸多いものであることを望む

 

全文:

「子供叱るな、来た道だから。
大人笑うな、行く道だから。
来た道、ゆく道、二人旅
これから通る、今日の道
通りなおしのできぬ道 」