ヴァージニアに愛を込めて


この壁掛け、外国暮らしの姉からもらいました。もみの木をかたどってあり、12月1日~25日まで、毎日一個ずつ小さなポケットがついています。
このポケットにひとつずつ、飴などのお菓子を入れておき、毎日ひとつずつ食べてはクリスマスを待つのが、ヨーロッパの子供達のクリスマスの待ち方なのだそうですよ。ニコニコ

クリスマスが近くなると、心に浮かぶ心象風景があります。
それは1897年のことです。ニューヨークのダウンタウンの朝は新聞を読むなり、皆一様にハートウォーミングな思いに包まれました。
皆さん良くご存知かもしれませんね。知らない方のために少し。

1897年9月、ニューヨークに住む少女ヴァージニア・オハンロンは、小学校で「サンタクロースはいるのか」について同級生と口論になりました。彼女はサンタクロースは居ると、同級生はいないといいはりました。

サンタクロースは実在するか家に戻って質問したところ、医師をしていた父、フィリップ・フランシス・オハンロンは新聞社『ザ・サン』に投書するよう提案しました。そこで、彼女は「サンタクロースはいるのか、教えて欲しい」という手紙を新聞社に送りました。

『ザ・サン』に対して送られたこの投書に対して、フランシス・P・チャーチは9月21日
「この世には、愛や思いやりといった、目に見えないけれども、確かに存在するものがあります。それと同じように、サンタクロースだって確かに存在します」
という内容の社説を書いて答えました。

Yes, Virginia, there is a Santa Claus(そうです、ヴァージニア、サンタクロースはいるのです)”という一節のあるこの社説は大きな反響を呼び、以後、『ザ・サン』は毎年クリスマスが近づくとこの社説を掲載したほか、この文章は様々なところで取り上げられ、クリスマスについて書かれた名文の一つとなりました。

しかし、当時この社説の筆者は発表されておらず、筆者がフランシスであると明らかになったのは彼の死後のことでした。生前、ヴァージニアとフランシスが出会うこともなかったのです。

ヴァージニアはその後大人になり、ニューヨークの学校の先生になって、47年間子どもたちを教えつづけたそうです。彼女がこの社説から得たものは少なくなかったのではないか、そう私は感じます。

昔の投書と社説コラムって、なんだかBlogに似たコミュニケーションのように思いませんか?
読者のコメントがあって、さらにそれに答えるコラムがある。
私には彼が会うこともないヴァージニアをはじめとする読者に対して無数の愛を注いでいるように見えました。
今の時代は、新聞社ではなくてもBlogで情報を誰でも簡単に発信することができます。
でもそんな今だからこそ、彼の考えたような記事が余計に心に残る、必要な記事なのかもしれません。

私のBlogもまだまだ未熟で、時に愚痴を書いたりすることもあるけれど、、、
自分という読者も含めて、読者にちょっとでも勇気や元気を与えられたら、
うれしい気持ちにさせるお手伝いができたら必要な記事になるんだろうか、そんな風に考えたりします。

今日は、敬愛する「フランシス・P・チャーチ」の和訳文を掲載してこのBlogを閉じたいと思います。
みなさん、『サンタクロースはいるんですよ』ニコッ

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新聞の記事を書いている人へ—
私は8さいです。わたしのお友だちはサンタさんなんて
いないっていっています。
パパに聞いたら、新聞の記事を書いている人に
聞いてみなさいって。ねぇ、サンタさんはいるのいないの?

ヴァージニア
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ヴァージニア、あなたのお友だちは間違っています。疑うようになってしまっていて、小さなお友だちの、その小さな頭では、自分の目に見えるものしか、信じられなくなってしまっているのです。
大人のものであれ、子どものものであれ、私達の頭の中は、小さな小さなものです。この広い宇宙の中では、人間は小さなアリのような者なのです。

ヴァージニア、サンタクロースはいるのです。サンタクロースは、パパとママの愛情や、人を許せる心がちゃんとあるように、また、人の為に親切にしてあげることができることと同じように、サンタクロースはいるのです。
ああ、もしサンタクロースがいなかったら、生きていくことは、なんと寂しいものであったでしょう。素直に信じる気持ちはなく、楽しい歌もなかったことでしょう。私達は自分が感じられるものや、見えるものの中にしか、楽しみを見つけることができなかったことでしょう。

サンタクロースがいないと思うのなら、あなたは、妖精も信じないのでしょうか。
クリスマスイブにパパに頼んで、一杯の人に煙突を全部見張らせて、サンタクロースを捕まえようとしたとしましょう。でもそのときサンタクロースが、煙突から、落ちてくるのを見なかったとしても、それがサンタクロースがいない事を示すわけではありません。

目に見えるものが全てじゃないんだよ、ヴァージニア。
芝生の上で踊る妖精を見たことなんて無くても、妖精がいないなんて思わないでしょう?目に見えないものが、あるなんて不思議なことを考える事さえできなくなって来てしまっているのは、悲しいことです。

赤ちゃんのガラガラを壊してしまえば、どうしてガラガラなるのかわかることでしょう。
でも、目に見えない世界を覆うベールは強い人を一杯一杯集めてきても、破くことはできません。
愛情、信じる気持ち、人のために尽くすこと、歌のような見えないものだけが、ベールを取り去り、その向こうにある美しいものを目にすることができるのです。それらはちゃんと触れる、見れるものでしょうか?
ねぇ、ヴァージニア、この世のもので、いつまでも、触れてて、見れることができるものなど、何一つないんだよ。

でも、うれしいことにサンタクロースはちゃんといます。
それどころか、いつまでも死なないでしょう。
1千年後までも、100万年後までも、サンタクロースは子どもたちの心を、今と変わらず喜ばせてくれることでしょう

サン新聞 : 1897年9月21日号
執筆 : フランシス・ファーセラス・チャーチ
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↓クリスマスにちょっといい話はこちら
2007年記事
ヴァージニアに愛を込めて
ルドルフを知っていますか
クリスマスキャロル

2008年記事
こころのチキンスープ
エリクソン博士とおばあさん
シークレットサンタ
かっちゃんと縦笛



  • ううっ、、、なにコレ・・・感動した(´;ω;`)ウッ…
     
    サンタさんはいるのか・・・って子供にとっては永遠のテーマなんですよね。
    こうやって答えられたらなんて素敵でしょう。
     
    いや・・・大人にこそこの気持ちを忘れないでいて欲しいですよね!

  • こんばんは。
     
    えー話ですねぇ...
    今の日本じゃぁ考えられないことですね。
    多分、新聞社もそうでしょうが、そういう良い回答ができる人も少ないし、こういった回答を受け止める事ができる子供も少ないように思います。
    寂しいことですが...
     
    やっぱり、心は温かく大きくなければね。

  • うちは毎年クリスマスの朝には、息子は当然のことながら、(サンタさんがいると信じている) 嫁にも私にもサンタさんからのプレゼントが届きますよ!
     
    うちの場合、この時期の息子の質問は、サンタさんはいるか?ではなく、決まって 「今年はサンタさんに何たのむの?」 ですから…

  • お早う御座います。
    そして…今回も素敵な記事をありがとう御座います(^ー^* )
     
    僕も、みみすけさんのこの記事を元に、子供に「サンタクロースは居る」と言う話を聞かせてあげようと思います。
     
    心温まりました。きっとソロでキャンプしてた時にこの記事を読んだら泣いてましたね( iдi )

  • よ~やく、セキュリティソフトをPCにINできて、
    ほっとしたところに、みみすけさんのこの記事。
    ぽろぽろ~でした。最近年ですから涙もろいんです~
    子供の心にも、大人の心にも、ともしびになりそうなお話でした。
    教えてくれて、ありがと~♪

  • こんばんは!
    先日はコメントありがとうございました。
     
    >目に見えないけれども、確かに存在するもの
    なるほど・・・うちの子たち(小学生)はまだまだサンタを信じていますが(多分^^;)、いつの日か質問された時は、こんなふうに答えてやりたいな~なんて思いました。
     
    X`masって、大人になってもウキウキするんですよね~(笑)

  • ■□□□ lagさん こんばんは
     
    最初、この記事の存在を知ったとき、
    不覚にも涙が湧き出てとまりませんでした
    ほんと、紹介できたことをうれしく思います。
     
    ■□□□ yossy よっしーさん どうもです 
    そうなんですか。お年頃ですね。
    自分も、とにかく「サンタはいる」といい続けたいと思います(爆)
     
    ■□□□ キャンピングパパさん どうもです
     
    素敵な話ですよね。この方のようにストレートに子供に向き合って答えられるような大人になりたいものです。
    (むずかしいけどねえ^^)
     
    ■□□□ outdoor_dadさん どうもです
    それって、サンタさんを信じきってるのかも。
    うちのサンタはけちなので、それは駄目なんじゃないとか駄目だしが出たりします。
     
    ■□□□ liltさん どうもです
     
    サンタクロースはいる。私も子供に聞かれたら、この話をしたいと思って書きました。
    参考にしていただけたらとてもうれしいです。
     
    ■□□□ marurinさん どうもです
    私がこの記事に出会ったとき、まだ独身でした。でも涙で文字が見えなかったです。いつもクリスマスが近づくと、この話を思い出して心が暖かくなります。
     
    ■□□□ kebinさん どうもです
    いらっしゃいませ~
     
    >目に見えないけれども、確かに存在するもの
    素敵な考え方だと思うんですよね
    本当私も子供にそうしたいと思ってます
     
    何時までもX’masを楽しむ人になってほしい
    そう息子に語り掛けたいと思います